介護職の離職率は他の業種と比べも非常に高くなっています。仕事を辞める理由は人それぞれですが、中でも多い退職理由を7つご紹介します。
人間関係のトラブル
サービス提供責任者や主任といった中堅クラスになると、施設長と介護スタッフの間に挟まれ何かと大変と聞きます。現場と経営といった両方の立場にあるからこその悩みも多いそうです。
また、同じ人間関係のトラブルとしては、利用者家族のクレームに嫌気がさして、そのまま辞めてしまう介護士も少なくないようです。
夜勤シフトが辛い
介護施設では夜勤シフトがありますが、この夜勤シフトが辛くて辞めてしまったという人も意外と多くなっています。利用者が眠っているとはいえ、数十人体制の日勤帯と比べ夜勤は1〜2名程度。そんな中、夜中に起きて徘徊するお年寄りや認知症高齢者の対応をするのはかなり大変です。
また、女性であれば日中に寝て夜中に活動することになるので、ホルモンバランスの崩れから生理がこなくなったり、肌が荒れるといった悩みも多いんです。
給料の低さ
専門職にもかかわらず、介護職の給料はいまだ改善されず低いままです。介護福祉士の資格を取得しても、資格手当が付くかどうかは職場次第。夜勤に入れば手当が付いてなんとかやっていけるものの、夜勤は辞めたくなるほど辛いなど、なんとも歯がゆい状態で介護士は苦しんでいます。
上司との介護方針や考え方の相違
利用者目線で考える現場の介護士とは違い、施設長や責任者は経営のことが最優先となります。もっとこうすれば利用者が喜ぶのではないか?といった提案も、なかなか通らないといったこともよくある話。
どっちが正解ということではありませんが、介護方針で上司と意見がぶつかり、下の立場の介護士が辞めていくといったケースも少なくありません。経営者の立場もわかりますが、人材ありきの介護サービスなので、もう少し柔軟にことを進めてもらいたいものです。
腰痛などの職業病が辛い
お年寄りを支えたり持ち上げることが多い介護職は、力仕事がとても多い仕事です。そのため、腰痛に悩まされる介護士も少なくありません。人間関係などの精神的負担と同様に、怪我や病気といった肉体的負担も悩みの種になっています。
介護職という将来の不安
結婚を控え妻子を養うなど、将来を考える男性にとって介護職の給料の低さは十分な転職理由になります。また、介護職は体力勝負なところもあるので、定年までのことを考えると、このまま働き続けるという選択肢はどうしても難しくなってしまうようです。
他の職場への転職
今の職場と比べて給料や仕事内容が良い求人を目にすると、つい退職したくなるといった声も非常に多く聞かれました。同じ施設形態で待遇に差があれば、直ぐにでも転職したいと考えますよね。
また、介護度が高い高齢者が入居する特別養護老人ホームよりも、お茶会感覚でお年寄りが参加するデイサービスの方が仕事内容も楽なのでは?といった考えも転職意欲を掻き立てるようです。同じ低賃金なら楽な仕事の方が良いと考えてしまうのは仕方のないことです。
まとめ
介護業界で働いていると、他の職場の情報も自然と入ってくるでしょう。どうしても気になってしまうという方は、一度、介護求人サイトで給料やボーナスの相場をチェックしてみると良いかもしれません。給料が低いから介護士を辞めるといった理由であれば、同じ介護業界内での転職で解決するかもしれません。
また、人間関係のトラブルで悩んでいる方はオープニングスタッフ募集、夜勤シフトが嫌な方はデイサービスや訪問介護がおすすめです。また、腰痛に関しても身体介護を行わない介護施設を選べば負担は和らぐはず。
せっかく培った知識やスキルを転職で無駄にするのではなく、どういった働き方であれば介護職を続けていけるかを検討して、新たな職場を探してみるといいでしょう。
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