主任介護支援専門員は、介護支援専門員の有資格者が所定の研修を受けた際に与えられるケアマネジャーの上位資格です。
2006年(平成18年)の介護保険制度の改正と同時に作られ、研修の開講や資格運営は各都道府県ごとに行われています。通称「主任ケアマネジャー」とも呼ばれています。
主任介護支援専門員が取得できる対象者
主任介護支援専門員を取得するために必要な研修の受講対象者は、以下条件のいずれかに該当する方となっています。
- 専任の介護支援門員として従事た期間が通算して 5年(60ヶ月)以上である方(ただし、居宅介護支援事業所の管理者と兼務は期間として通算できる)
- ケアマネジメントリーダ養成研修了者又は認定ケアマネジャーであって、専任の介護支援専門員として 従事た期間が通算3年(36ヶ月)以上である方(ただし、居宅介護支援事業所の管理者との兼務は期間して通算できる)
- 施行規則第140条の52第2号のハに規定する主任介護支援専門員に準ずる者として、現に地域包括支援センターに配置されている方
- 専任・兼を問わず介護支援門員として従事した期間が通算して5年(60ヶ月)以上であり、平成18年度以降に岐阜県知事指定研修機関が実施した研修指導者又は演習指導者を担当した方
- 専任・兼任を問わず常勤の介護支援門員として従事した期間が通算して3年(36ヶ月)以上であり、地域包括支援センター又は在宅介護支援センターでの経験を有し、新たに地域包括支援センターで主任介護支援専門員として配置が予定されている経験豊富な介護支援専門員であって、市町村が推薦する方
主任介護支援専門員の研修と費用について
地域によって若干異なりますが、主任介護支援専門員を取得するための研修期間は10日間前後で、総研修時間は60〜70時間となっています。
研修では、事例を提出してアセスメントや自己評価、グループワークを行います。これまでの自身のマネジメント内容を振り返り、研修を通じて理解を深めていくといった内容です。
研修費用は1〜6万円と地域によって差がありますが、研修費用の補助金制度が利用できる自治体もありますので、事前に確認しておきましょう。
研修期間 | 10日間前後 |
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研修時間 | 60〜70時間 |
受講費用 | 1〜6万円 |
主任介護支援専門員の役割
主任介護支援専門員の役割は、介護保険サービスに関わる事業者と連携し、適切なケアマネジメントを提供することです。
そのためには、ケアマネジャー(介護支援専門員)として働く職員を統括し、教育や指導を通じて職場全体の知識やスキルの底上げをしなければなりません。
ケアマネジメントの責任者として、業務連携が円滑に機能するよう、多方面から全体をサポートすることが、主任介護支援専門員の役割と言えるでしょう。
主任介護支援専門員の職場は?
地域包括支援センターでは、主任介護支援専門員の配置が義務付けられています。そのため、主任介護支援専門員を保有している方の多くは、地域包括支援センターで勤務しています。
また、特定事業所加算を取得している居宅介護支援事業所でも主任介護支援専門員の配置が義務となっていますので、比較的、規模の大きい事業所でも求人が募集されています。
主任介護支援専門員の求人状況は?
現状ではケアマネジャーの数が増えすぎ飽和状態となっており、一部ではケアマネ廃止の噂も囁かれています。そんな中、主任介護支援専門員の需要は高く、今後もしばらくは転職に有利な状態が続くと思われます。
ケアマネジャーの平均年収も以前ほど高くありませんので、主任介護支援専門員が取得可能な方は早めの対策をおすすめします。