介護福祉士の復職を支援!介護でも人材バンク制度がスタートする!

    

介護福祉士の復職を支援!介護でも人材バンク制度がスタートする!

厚生労働省が発表した新たな制度の「介護福祉士 人材バンク」。この制度を簡単に言い換えると、結婚や子育てのため離職した介護福祉士の名前や住所をリスト化して国が一括管。そして、潜在介護福祉士の復職を促すといったメルヘンチックなシステムです。

なお、この人材バンクには4億円もの国家予算が投じられ、国会の中では「この画期的な案で介護士不足に歯止めがかかる!」と盛り上がっているようです。

厚生労働省は、結婚や子育てなどで離職した介護福祉士の復職を後押しするため、名前や住所などの連絡先を登録する新たな人材バンクを都道府県ごとに作る方針を決めた。政府が掲げる「介護離職ゼロ」に向けた人材確保策として、月内にもまとめる予定の1億総活躍社会実現のための緊急対策に盛り込む見通しだ。

引用元:読売新聞

国策「介護離職ゼロ」のズレた考え

政府が掲げる「介護離職ゼロ」といった政策ですが、そもそも根底からおかしいという批判の声が介護業界全体から上がっています。

「介護離職ゼロ」と聞いて、介護業界で働く人は「現場で働く介護職の待遇を改善して、離職率を抑える政策」と考えていました。しかし、政府が掲げる方針は「両親の介護がきっかけで離職するケースを減らす」ということです。さらには「そのような働き盛り世代の離職を減らすために特別養護老人ホームを増設する」といった内容も政策に盛り込まれています。

つまり、不足してる受け皿(特養)を増やすことで在宅介護は減るが、この「介護離職ゼロ」が原因で介護士はさらに不足し、特養の運営もままならない状態におちいることが容易に予測されます。

離職理由無視の勧誘が始まる

離職理由無視の勧誘が始まる
この介護福祉士人材バンクですが、当面は希望者のみの登録になります。ですが、2017年には介護福祉士資格を持つ介護士は、人材バンクへの登録が義務化される見通しで、メール、電話、郵送での再就職や研修への参加といった勧誘が、各都道府県の福祉人材センターによって行われます。

もちろん中には結婚、出産、育児を機に、介護士を辞めた人もいることでしょう。しかし、介護士の離職理由は様々で、中には鬱(うつ)などの精神疾患や腰痛といった職業病が原因で、やむなく退職した介護士が多いのも事実。

そういった方々に「介護士として復職しませんか?」といった言葉はどう聞こえるのか、政治家は理解しようとしていません。「介護福祉士の離職理由=結婚や子育て」とてっきり思い込んでいるような政治家に、日本の介護事情を救うのは少々荷が重すぎたようです。

まとめ

同様の人材バンクとしては保育士にも存在しますが、「低賃金」「持ち帰り残業」など、根底の労働環境が劣悪なため、人材バンクシステムを利用する潜在保育士はほとんどいません

これと同じことが介護士にもあてはまり、介護職という3Kをまずどうにか改善しない限り、4億円の「介護福祉士 人材バンク」もおそらく機能しないでしょう。

保育士の前例がありながらも、同じことを介護士でもやろうとしているこの状況。天丼にしては少々お高いと感じたところで、締めさせていただきます。

ポイント:潜在介護福祉士の数

介護福祉士の資格を持ちながら、介護士として働いていない人(潜在介護福祉士)は全国で約52万人以上。介護福祉士に合格した人は全国で約118万人ですので、約44%もの人が潜在介護福祉士ということになります。

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